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(すぐ近くに敵はいないな)
窓から外を覗いても、人の気配はない。数人程度の小さなテロ集団なのだろう。全ての車両を包囲できていないし、これが初めてのテロですと言っているようなものだ。
ゾムは廊下の天井に着く、ハッチに手をかけ外に出る。映画などで見るようなことを、確かにやってみたいとは思っていたが、まさか本当にすることになるとは。列車は動いていないが、それでもなかなかに楽しいものである。
(後は、一般車両に飛び移って突撃するだけや)
音もなく着地する姿は、流石味方最大の脅威である。しかし、ハッチをそっと開け車両の中を確認して顔を青くした。真下に敵がいたのは喜ばしい。だが、
｢ー動くな！お前ら手を上げろ！！軍部に連絡したらこいつもお前らも殺すぞっ！！｣
よく見れば、ましたにいる敵は怯える子供を抱え銃を突きつけていた。
(人質取られてもうてるやん…！！)
そう、例え赤の他人でも、軍の幹部として国民を見捨てる訳にはいかないゾムは、この状況、下手に突撃できないのである。さらに、ゾムは戦うのは好きだが、誰かを守りながらなどの不利的状況は全力で楽しめないため苦手なのだ。
(どうすれば…、あ)
まただ、また目があったような
『すみません、人質を私と交換しませんか』
(は？)
｢ー何言ってんだお前、ふざけてんのか！｣
『ふざけてなどいませんよ。ただ、私は医者なのでそこらの一般人よりも価値があると思いまして。無力な子供と医者の価値を比べて見てください。医者の方が人質に取っておいた方が得策だと思いませんか？』
｢ーッハ、お前バカなやつだなぁ！自ら人質になるなんてよ。いいぜ、乗った｣
ヒメルさんはそのまま子供と入れ替わり、銃を突きつけられる。なんで、そんなことを。
『ありがとうございます。あと、ほかの乗客の方々を列車から下ろして頂けますか。私、医者なので怪我とかあっても他の人より対処できてしまうので、助けてしまうかもしれません』
｢ーそんなこと出来るわけないだろう！調子に乗ってんじゃねぇ！｣
『でも私、怪我人がいたらなんとしてでも治したくなってしまうのであなたがたからしたら迷惑だと思いませんか？』
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限界突破コレステロール - 医務系の夢主ちゃんは沢山いますが、この作品は中でも特に好きです！！しかも推しがオチとか最高か？？作業頑張ってください！！ (8月16日 16時) (
レス) id: e326b71f3a (このIDを非表示/違反報告)
名無しさんと言えば名無し - 展開やばすぎｨ‥やばすぎｨ（大事なことなどで2回） (7月4日 20時) (レス) @page21 id: cfc3f2d0fe (このIDを非表示/違反報告)
ここなつぁ。 - うわぁ…。めっちゃ好きです！展開とか、夢主の性格とか、神ってます！応援してます！ (2023年5月6日 18時) (レス) @page14 id: e540fc95b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふゆのこ。 | 作成日時：2023年4月11日 7時
