[wrwrd]乙女ゲームの世界に転生しましたが、モブな人たちと青春しますPart6

お子ちゃま戦争 ページ19

その後もどんどん1周目を走り終える人だかりが現れる。


その様子をやる気の無い応援で迎え、走り去っていくのを私は見つめていた。





ある程度過ぎ去った途端、猿山先生がだる絡みをしてくる。



rd「蓬〜さすがに全力拒否は先生泣いちゃうな〜」

『その酔っ払いみたいな絡み方何ですか』




泣いちゃうという割には顔がにやにやしていて説得力の欠けらも無い。それに対して私は冷たい返答をした。




rd「やっぱり高校生と言ってもまだまだお子ちゃまやね」

『さすがに頭撫でられている状況を見られたら猿山先生(・・・・)は教師免許剥奪の可能性ありますよ』




"なので先生のためです"




そう言うが、彼からの返答はない。

どうしたのかと思い顔を覗き込むと、先程のニヤついた顔とは打って変わって不満そうな顔をしていた。



え、急にどうしたと困惑した私は何も言えずにいると







rd「らっだぁ(・・・・)。いい加減慣れて」









そう言いながら先程の不満そうな顔で見つめてくる。







『ぁ…た、確かにそうでしたね！あま…、ぺ、ぺいんと先生にも実は同じこと言われてて。仲良しなんですね！』

rd「俺はらっだぁって言われないのに何で他の男のあだ名は呼んでるの」

『ｱﾚｪ…?』








やばいもしかしたら、いや絶対に地雷踏んだ。



ここでさらに天乃先生とか言ったら


"俺の同僚もあだ名で呼んでないのこいつ？"


と思ってのぺいんと先生呼びだったのに！！むしろ逆の方向にいってて草なんだけど！！！





それに今更思い出した。

猿山先生はだいぶメンヘラ気質な部分があったんだ。でもそれはかなり好感度が高くないと発生しないはず。




じゃあ尚のことヤバいな？？









だが、まずは今この状況をどうにかしないと始まらない。





rd「俺の方が先に知ったのに」

『ら、らっだぁ先生！私恥ずかしくなってただけなんです！他の子は呼んでないのに私だけ、みたいな！それで嫉妬とかされたくなくてですね！？ほららっだぁ先生ってかっこいいから！』





と、つらつら御託を並べ始める。でも実際そうなので嘘は言っていない。


すると




rd「…ほんと？」




そう一言返してきた。私は即答する。

そしてこの一言で機嫌が良くなったのか"…そうか〜！"と雰囲気がガラリと変わり




rd「俺かっこいいもんなー！！」





と勝手に頷き始めた。
どっちがお子ちゃまなのだろうか。そう言い返したかった。

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