検索窓
今日:5 hit、昨日:62 hit、合計:74,318 hit

ガタガタ ページ14

em side


俺が別れを言おうとした瞬間、Aさんが倒れる。
ちょうど目の前にいた俺がAさんを支えた。



em「エッ、ちょッ、Aさんッ!?大丈夫ですか!?」

『う"ぅ……す、すみません……まともに立ってられなくて……』



呼びかければ辛うじて返事は返ってくるものの、辛そうなことに変わりはなかった。



だから来る前中が騒がしかったのか。




そう1人で納得するが今はそれどころでは無い。Aさんを部屋まで運ばなければ。


さすがにこのまま放置するほど俺は終わってはいない。







いやだがめちゃめちゃ緊張する!!

おいこちとら少ないんだぞ女子の家に入るの!!!ましてや今の状況も宜しくないんやからな!!!

誰にも聞かれないのにひとり心の中で言い訳を繰り返す。




そして俺はAさんを運ぶために、あくまで運ぶために中へと入った。

___

in 蓬の部屋


Aさんに部屋の場所を訪ね、教えてもらい、部屋まで何とか連れてくることが出来た。

中に入れば、その部屋は思っていたよりも女性らしくはなかった。



言い方が少し悪いが勘違いしないで欲しい。

俺は女性の部屋の内装はピンクで統一され、ぬいぐるみやらなんやらで可愛く飾ってあるものだと思っていた。

その例が俺の中で唯一入ったことのある藤井さんの内装だった。



だが、Aさんの部屋はそこまでキラキラしておらず、色が抑えられている。

いわゆるレトロというもので、落ち着いた雰囲気のある部屋だった。


結構俺が好きな雰囲気でもあった。





ひとり感嘆しながらAさんをベッドの側まで連れてゆく。Aさんは一言俺にお礼を言うとそのままベッドに潜り込んだ。

"いえいえ"なんてニコニコしながら言ったが内心バクバクである。早く帰らなければ身が持ちそうにない。




やけど直ぐに帰っても薄情なやつやと思われそうやな…





そう思った俺はAさんに話しかける。




em「あの…、体調は大丈夫ですか…?」




いやさっき倒れたんやから大丈夫な訳ないやろ。
我ながら下手くそな質問に自分でツッコミを入れる。

だがAさんはマスクで口元を隠しているが、目元を緩ませるのが分かった。





『ちょっと、、いまは大丈夫ではないですけど……気合いで治します……』






あまりにも矛盾している言葉と様子に、胸を打たれたごとく激しく心臓が波打った。





直感的にここは早く帰った方がいいと感じた。

静かに堕ちてゆく→←謎が深まる



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (217 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2373人がお気に入り
設定タグ:wrwrd , 乙女ゲーム , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ふらんすぱん - 大好きです! (4月29日 10時) (レス) id: 37d11ec695 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - 初めから今まで一気に見てしまいました!!本当に面白すぎます!!ニヤニヤしてみました!!これからも応援してます!! (1月15日 20時) (レス) @page30 id: 234b29bb43 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - んふふふ好きです!!これからも無理せず頑張ってください (12月28日 6時) (レス) @page27 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ好きののあ。 - お、山下くん?もっといけ!山下くん!!!(もうこの回で山下君推しになった)(でもzmさんも好き) (12月26日 10時) (レス) @page26 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - あらあらあらあら…?山下くん?これは?おっと? (12月18日 5時) (レス) @page25 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆーりんち | 作成日時:2023年10月12日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。