謎が深まる ページ13
em side
それは突然の事だった。
ni「あ、エーミール。これ蓬の家まで届けといてくれ」
em「え??」
図書室で委員会の仕事をしている最中、扉が開いたと思ったら開口一言目がこれ。
…いや何で俺!?!?
em「い、いやいやいや!ど、どうして私なんですか!?」
ni「だって前仲良くここで蓬と作業してたやろ」
em「作業…!?、、あ」
作業と言われ思いついたのは、俺の仕事だったものをAさんが手伝ってくれたこと。
いやそれだけは無理があるやろ…!!
em「…いや!やっぱり他の2年生クラスに頼めませんかね…?ゾムさんとかロボロさんとか…きっと引き受けてくれますって」
ni「いやそれはもう俺が動くのめんどいからエーミールしか選択肢ないわ」
em「なんでやねんッ!!!」
俺の虚しい声が静かな図書室に木霊した。
___
あれから兄井先生が
ni「後は俺がやっとくから。早く行ってこいよ」
と気遣いならぬ追い出された感満載でそう言った。渋々図書室を出たのはいいものの本当に向かうのか…?
そう思っていた時期が私にもありました。
em「一応住所教えてもらって来たのはええんやけど…いやダメじゃないコレ!?」
私エーミールはAさんの家の前にいます。
本当に何故だろう。
疑問を抱えながら家の前をうろちょろする。
周りにいる人が私を見ては怪訝そうにして目を逸らすが、これだけは許して欲しい。
なんせ女性の家に突入なんてそう何度もない。
つまり緊張しているのである。
もう帰ってしまおうかと散々考えた挙句、震える手で俺はインターホンを押した。
押した瞬間は情けなく"オシチャッタ…"とか細く出たのは仕方がない。
待つこと数分。
玄関越しでも分かるぐらいバタバタと大きな音を立てながらドアが開かれた。
そこには
『はぃ………ぇ、あ、え、、みせんぱ…?なん、でここに…?』
顔は真っ赤に染まり、目は垂れ、息切れをして俺の登場に目を見開いて心底驚くAさんの姿がそこにあった。
em「ああああの…えーと……に、兄井先生に頼まれて色々届けに来ました!!」
『そうだったんですか……なんでえみせんぱいに……』
私の言葉に相槌を打った後、独り言のように小声で呟く。やっぱりそう思いますよね!!!
俺はこの場にいるのが耐えられず、颯爽と"じゃあこれで…"と言おうとした瞬間
Aさんが倒れた。
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ふらんすぱん - 大好きです! (4月29日 10時) (レス) id: 37d11ec695 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - 初めから今まで一気に見てしまいました!!本当に面白すぎます!!ニヤニヤしてみました!!これからも応援してます!! (1月15日 20時) (レス) @page30 id: 234b29bb43 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - んふふふ好きです!!これからも無理せず頑張ってください (12月28日 6時) (レス) @page27 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ好きののあ。 - お、山下くん?もっといけ!山下くん!!!(もうこの回で山下君推しになった)(でもzmさんも好き) (12月26日 10時) (レス) @page26 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - あらあらあらあら…?山下くん?これは?おっと? (12月18日 5時) (レス) @page25 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーりんち | 作成日時:2023年10月12日 12時