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貴方side
冷たい物がいきなり顔にかけられた感覚に、驚いて身体を起こす。
目の前に居るのは私に水をかけたであろうメイド。途端に意識が覚醒して先程までの記憶を思い出す。
切れた筈の首に恐々と手をやるも、しっかりと繋がっている。私は確かにあの時処刑された筈なのに…！
「何時まで呆けてるの！？今日は第二王女様の生誕祭なんだから、早く起きて支度しなさいよね！」
苛立った様子で部屋を出て行くメイド。第二王女…アネリアの生誕祭！？
待って、どう言う事？そもそも私は死んだ筈。それなのに何故生きているの？
ベッドから立ち上がり、鏡を見に行く。そこに映っていたのは今の私…では無く幼い頃の私だった。
『え、え？』
混乱する頭を何とか纏める。廊下から聞こえる内容からして、今日は第二王女アネリアの10歳の生誕祭だ。
アネリアとの年齢差は一歳なので、必然的に私は11歳となる。…確かに鏡の中の私もそれぐらいだ。
この状況はどうやら夢では無いらしい。…ここから察するに、信じられない事だが私は過去に戻ったらしい。
今の私の心境は最悪、の一言に尽きる。神とやらは本当に私が嫌いらしい。
漸く解放されると思ったら、また過去に戻って処刑までの時間を過ごせ？冗談じゃない！
…かと言って絶望するのは時間の無駄だ。そんな事をしたって救われる訳では無い。
ため息を吐きつつ今の状況を考える。まずここはピオーニア王国。現王は私の形式上の父、である男。
現在は正妃以外を娶っていない。…昔に居た側室は病で倒れ、亡くなった。
私は第一王女、A·ピオーニア。現王の今は亡き側室の娘であり、次の王位に就く筈の王女…それが私だ。
この国は王位を継ぐのは早い者勝ち、つまり側室の娘だろうと関係無く王となる事が出来る。
…そして今日の生誕祭の主役である第二王女、アネリア·ピオーニア。現王の正妃の娘だ。
現王は正妃とその娘を溺愛している。そして正妃はそれを利用して、次の王位に就こうとしている。
…現王はすっかり正妃の虜で、利用されている事にも気付いていない様だが。
現王も第二王女のアネリアを次の王位に就かせたいと思っていたが、王と言えども簡単には法を変える事は出来ない。
だから私を殺そうとしたのだ、何度も。…最も私は護身術に長けていたので、死ぬ事は無かったが。
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rie(プロフ) - シベリア送りにすんぞさん» そんなに満足して頂けるとは…！此方こそ見て下さってありがとうございます。 (2022年4月1日 9時) (
レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
シベリア送りにすんぞ(プロフ) - 映画のような満足感がありました！神作を作ってくださりありがとうごさいました…！ (2022年4月1日 1時) (レス) @page22 id: 2d0c104609 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 狐の巫女さん» そう言って貰えると嬉しいです！これからも執筆を頑張りますので、良かったら応援して下さい！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - ロクロさん» ありがとうございます！他の作品も良かったら見ていって下さいね！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
狐の巫女(プロフ) - 完結おめでとうございます！案外ハマってしまった…(￣▽￣;)お疲れ様です！これからも応援してます(*^^*) (2022年3月31日 19時) (レス) @page22 id: 454b91df9e (このIDを非表示/違反報告)
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